「サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画」が刊行されます。


 新しい本「サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画」が洋泉社から出ます。この本は一応、映画雑誌「映画秘宝」に連載中のコラム「サントラ千枚通し」に書いた原稿から90本を選んだものということになっているけど、すべてのテキストに何らかの手を加えているし、書き下ろしたものも結構な数あります。

 加筆修正を行った理由は、月刊誌の連載という性格上、文章に時事ネタが多すぎること、執筆当時と今では内容にズレが生じてしまったから。このため過去の原稿から時事ネタを削る代わりにアップデートした情報を入れたり、ふたつの原稿をひとつにまとめたり、場合によってはまったく新しく書き下ろしたりしています。

 また一冊にまとめるにあたっては、古い原稿(一番古い原稿は2003年のもの)も今年書いた原稿もランダムに並べています。そうした理由は、書かれたテーマごとに章を分けたうえで、似た雰囲気の文章が続くようにしたほうが、ひとつの本として読みやすいと考えたから。そういう意味でこの本はベストアルバムというよりもミックステープに近いと思っています。何となく気になった章からパラパラ読んで楽しんでいただければ嬉しいです。 
 
一応、各章の内容を説明しておきます。

Chapter.1 サントラで綴る映画クリエイターズ・ファイル
音楽の使い方がその作風の一部となっている映画監督や脚本家を紹介。

Chapter.2 サントラから紐解く米国アニメ興亡史
ディズニーと、そのライバル会社の音楽の使い方について考察。

Chapter.3 俳優だって音楽にこだわるのだ
主演作に一貫した選曲センスを感じさせるスター俳優や、音楽活動に熱心な俳優を紹介。

Chapter.4 フランチャイズは時代の音とともに
長寿フランチャイズ映画のサウンドトラックの変遷について想いを巡らしています。

Chapter.5 サントラ・プロフェッショナルの流儀
映画音楽作曲家、映画音楽に挑戦したポップ・アーティストの仕事を紹介。

Chapter.6 サントラで聴くポップ・ミュージック・ヒストリー 前編
主にアメリカとイギリスの特定のミュージシャンのヒット曲(または特定の音楽ジャンルを代表する曲)が、映画の中でどのように使われてきたかを歴史順に並べたコーナー。前編はフランク・シナトラからディスコまで。

Chapter.7 21世紀ミュージカル映画考
タイトル通り、ミュージカル映画に加えて『glee/グリー』なども。

Chapter.8 サントラで聴くポップ・ミュージック・ヒストリー 後編
後編は、MTVヒッツやアリーナ・ロック、グランジ、そしてヒップホップまで。

Chapter.9 ミュージシャンの伝記映画で分かること
ミュージシャンの伝記映画や音楽ドキュメンタリーのサントラを紹介。

Chapter.10 語っておきたいサントラ余話
どの章にも入らなかった拾遺集的なコーナーです。

Special Chapter   21世紀必聴のサウンドトラック100
音楽作品として紹介したいサントラアルバムを100枚選んでいます。


紹介しているアルバムは全部で400枚弱。長期連載だから当然なのかもしれないけど、あらためて我ながらよく聴いたものだと感心。これを読んだ人がこの中からお気に入りの音楽を発見してくれたら、それに勝る喜びはありません。

というわけで、よろしくお願いします。


『サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画』
著 長谷川町蔵  定価 本体1800円+税
ISBN 9784800313461
紀伊國屋書店Amazon ・楽天ブックスhonto


文中で言及されるアーティストの楽曲をiTunesで集めてみました。題して「サ・ン・ト・ランド MixTape」。こちらで聴くことが出来ます。
 

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