2月の営業報告


アルテス電子版に大和田俊之さんとの連載対談「文化系のためのヒップホップ通信」が掲載。今回は昨年のヒップホップ・シーンについて(前編)。

Eminem - Berzerk


もちろんこの曲にも触れてます。


リニューアルした「CREA」で、映画についての短期連載コラム「長谷川町蔵のGREAT CINEMA」が始まりました。裏テーマは米国の女性コメディアン。今回紹介した映画は『LIFE!』、女芸人はクリステン・ウィグです。


シアターカルチャーマガジンT. [ティー]では『ロバート・レッドフォードのインド洋ひとりぼっち』こと『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』を紹介。

『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』予告編



「VAIO」のネットニュースのキュレーション連載が更新されています。


「クイック・ジャパン」でチャド・ハーバック「守備の極意」を紹介。


「サイゾー 2014年 03月号」の特集「タブーなき映画のミカタ」でハリウッド・コメディについて取材を受けました。


「CDJournal2014年 3月号」に「アメリカ学園天国」が掲載。今回取り上げたのは南部を舞台にした魔女っ子モノ『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』

『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』予告編


個人的には『トワイライト』より面白かったです。


「MUSIC MAGAZINE 2014年 03月号」にはビヨンセの新譜評と映画『それでも夜は明ける』の紹介文を執筆。

Beyoncé "Blow" :30 Preview


ファレルとティンバランドが同じ曲にプロデューサーとしてクレジットされてる珍しいナンバー。結果的に伝説のグループ、SBIが再結成!


Music Unlimitedの選曲コーナー「長谷川町蔵のサウンド・トラック野郎」が更新されています。


「映画秘宝 04月号」ではサントラコラムのほか、ジョナ・ヒル(!)のインタビュー、特集「クセメン男子番付」への参加、『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』『ランナウェイ・ブルース』『早熟のアイオワ』『チャールズ・スワン三世の頭ン中』『ファミリー・アゲイン』を紹介してます。

『ファミリー・アゲイン/離婚でハッピー!?なボクの家族』予告編


見ての通り、キャストが豪華。


2/14発売の「FRIDAY」で、アカデミー賞受賞予想のコラムを書いてます。結構”攻め”の予想になってるけど、意外と当たっちゃうような気もする……。

2/21発売の「FRIDAY」で、『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』を紹介。
2/28発売の「FRIDAY」で、『ラヴレース』を紹介。

自伝を出した頃のリンダ・ラヴレース



そして3月29日には新宿の朝日カルチャーセンターで「アメリカ学園映画」講義を行います。今年のテーマは学園ホラー映画。興味のある方は是非!

今週のTOP5


『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
コーエン兄弟の最新作は、デイヴ・ヴァン・ロンクをモデルにしたグリニッジ・ヴィレッジのフォーク・シンガー物。ライト・プレイスにいながらライト・タイムには数年早かった才人の物悲しいお話として堪能しました。ニューヨークの街はちょっとだけ気をつければ60年代といっても通用する場所がまだあることを再確認。中盤ちょっとだけ登場するギャレット・ヘドランドが『オン・ザ・ロード』で彼が演じたディーン・モリアティそのまんまなのはオマージュなのだろうか?

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』予告編



晩年のデイヴ・ヴァン・ロンク



Various Artists「The Beat Generation」

『オン・ザ・ロード』繋がりで、92年リリースのライノ・レコード編集による3枚組コンピを10年ぶりくらいに聴き返す。ケルアック、ギンズバーグ、バロウズの朗読やチャーリー・パーカー、ジェリー・マリガンらのジャズ、ビートニクの商業化の象徴と言える「ルート66」のテーマ曲、そしてトム・ウェイツら”ビート憧れ世代”のナンバーまで網羅していて、曲の流れやブックレットともども滅茶苦茶良く出来ている。こういう啓蒙的なボックスセットって最近全然出てないよなあ。そういう意味でも貴重な作品。





Jack Spadeのメッセンジャー・バッグ
バーゲンで購入。とにかく軽いのがイイ。春からガンガン使う予定。



Pyramid Vritra「Indra」
オッド・フューチャー内のデュオ、The Jet Age of Tomorrowの、The Internetと掛け持ちしていない方の メンバー、ピラミッド・ヴリトラのソロ作。ナインス・コードを多用したクラブ・ミュージックが、コズミック・ジャズなる大袈裟な名称を与えられていた時代があったけど(たしか90年代半ば)、その頃を思い起こさせるサウンド。でも2周くらい回って今キテる感じがする。

Pyramid Vritra - Indra (Full Album)




「食べつくせ!アメリカ」 
ヒストリー・チャンネルの「特集:アメリカの食文化」という枠内の番組だけど、アメリカに食文化など存在しないことがとても良く分った。

シネマ酒オン・ザ・ロック「Yep Roc Heresay」


 1947年のニューヨーク。作家を志しながら仲間とグダグダしていたサル・パラダイスは、西部生まれのディーン・モリアティと出会う。自由奔放な彼に刺激を受けたサルは放浪への旅に出た。ディーンと彼の恋人メリー・ルーとのサンフランシスコへの3人旅、そしてメキシコ旅行。トラブルメーカーのディーンに振り回されながら、サルが旅路の果てに見たものとは……。

  ジャック・ケルアックが、親友ニール・キャサディとの想い出をベースに書いた『オン・ザ・ロード』は、ビート・ジェネレーションを代表するだけでなく、その後のカウンター・カウンチャー全体に影響を与えた小説だ。そのため映画化は困難を極めた。二十年以上も前に映画化権を獲得したフランシス・フォード・コッポラは、長年取り組みながらも遂に自分で監督することを放棄した。彼は、膨大な人数の監督オーディションを行った末、チェ・ゲバラの青春時代を描いたロード・ムービー『モーターサイクル・大アリー』の監督&脚本家コンビであるウォルター・サレスとホセ・リベーラに委ねることを決断し、サム・ライリーとギャレッド・ヘドランドがそれぞれサルとディーンを演じることになったのだった。

  サレスはブラジル出身であるが故に余計に映画化にあたっては、『オン・ザ・ロード』が書かれた時代の風俗を忠実に描くことに細心の注意を払っている。例えばファッション面。登場人物の誰もベレー帽を被ってアコヒゲを生やしてはいない。あれは後世のマスコミが作った虚像だからだ。また彼らはジーンズではなくもっぱら綿パンを穿いている。40年代の時点ではブルージーンズはあくまで作業着だったからだ。

 一方、音楽面の描写は、現代から見ての伝わりやすさも考慮しているようだ。原作ではジョージ・シアリングが二度も登場してディーンからは「シアリング神」とまで讃えられる。でも今の我々が聴くとシアリングはどんなにハードに演奏していても和み系ラウンジ・ミュージックにしか聴こえないのだ。

ジョージ・シアリング「9月の雨」



 このためサレスは、代わりにケルアック達が信奉していたチャーリー・パーカーらしきサックス奏者(演じているのはテレンス・ハワード)が登場するオリジナルのシーンをもうけている。

 Dizzy Gillespie & Charlie Parker - Salt Peanuts

 但しそのサレスも流石にスリム・ゲイラードの登場シーンは無くせなかったようだ。スリムはシリアスなジャズ・ミュージシャンではなく、ヴォーカル、ピアノ、ギター何でもこなすエンターティナーだったため、現在のジャズ史ではいなかったことにされがちな男である。だが造語だらけのナンセンスな歌詞やコミカルなアクション、そしてクールな佇まいは、当時のビートニク達から圧倒期な支持を受けていた。

 Slim GAILLARD & His Trio - Dunkin' Bagel

 映画でもサンフランシスコのジャズクラブでスリムが歌う「Yep Roc Heresay」に合わせてディーンとサルが興奮マックス状態で浮かれ騒いでいるシーンが描かれる。このシーンを削ることは困難だ。何故なら二人の資質の違いが鮮明になるシーンだからだ。ディーンがスリムの音楽と一体化しているのに対し、サルは興奮しながらも、その興奮を何か意味のあるものに置き換えようとするのだ。サルは当事者でありながら傍観者でもある。

  そんなサルの姿勢を強調しているのが、原作にはないある描写だ。サルは常に小さな手帳に鉛筆で見聞きしたものを書きとめているのだ。原作は長い間、1951年にタイプライターによってたった3週間で書かれたとされていた。しかし後年の研究で、実は膨大な手書きのメモが存在していたことや推敲が重ねられたことが明らかになっている。その後のアメリカ社会を変えた小説は3週間ではなく10年間の試行錯誤の末に生み出されたのだ。

  そんな新事実をフィードバックして作られた映画版は、ケルアックがいかにして原作を書くに至ったのかを描いたメイキング・オブ・『オン・ザ・ロード』といった趣きもある。たしかに一瞬の奇跡は、生を謳歌したディーン=ニールの側にあったのかもしれない。でも後世に永遠に残る文学は、その奇跡を傍らで黙々と書き留めていたサル=ケルアックの側にあったのだ。


『オン・ザ・ロード』劇場予告編



Slim Gaillard - Yep Roc Heresay


今週のTOP5


太田記念美術館「葛飾応為「吉原格子先之図」-光と影の美」 
葛飾北斎の娘、応為の作品を初めて肉眼で観る。同時代の絵師と比べると圧倒的にモダン。そして生没年も不明という彼女の人生にも興味が沸く。 そしてふと思ったんだけど、緒形拳が北斎に扮した新藤兼人の『北斎漫画』に出てくる田中裕子が演じてた娘「お栄」って応為のことじゃん!樋口可南子とタコが絡み合う例のシーンばかり語り継がれている映画だけど、一度ちゃんと観てみたくなった。


『北斎漫画』予告編

主題歌は横浜銀蝿。まさにカオス!


ファレル・ウィリアムズ「Happy」PVに特別出演したタイラー・ザ・クリエイター
50秒あたりに登場。これほど”ハッピー”な顔をした人類がかつていただろうか?

Pharrell Williams - Happy



株式会社 伊勢半本店 紅ミュージアム「愛せよコスメ!」
キスミー化粧品という名前は知らなかったけど、シャインリップと言えば何だか分る。その程度の知識の自分にも大変楽しめる昭和クロニクル。


Ty Dolla $ign「Beach House EP」 
ウィズ・カリファ率いるテイラー・ギャングのニューカマー。親分同様のリラクシンぶりがイイ感じ。

Ty Dolla $ign - Paranoid ft. B.o.B



Human Rights Campaign Foundationのカンフェレンスにおけるエレン・ペイジ
素晴らしいスピーチ!

長谷川町蔵360°


テレビ番組に出た時のローナン・ファロー。フランク・シナトラそのもの!我々はなぜこの人をウディ・アレンの息子と信じていたのだろう… 。



「lula」のリース・クラークがデザインしたメガネ・コレクション。イメージキャラは『ルビー・スパークス』のゾーイ・カザン。可愛い女子は買うがよろしい。



ミッキー・ローク。そして華原朋美。絶望した人間を救うのは、やはりチワワなのだろうか。


佐村河内守さんの事件を知って、ミニ・ヴァニリを思い出した私は我ながらどうかしている。

Milli Vanilli - Blame It On The Rain

「イケメンなのに声が渋い!」と賞賛されていたんだよね〜。


THE REAL MILLI VANILLI - Keep On Running

影武者シンガーが結成したリアル・ミニ・ヴァニリが出したシングル。華が無い……。


 今月放映開始されるセス・マイヤーズ司会の「Late Night」のハウスバンドのバンマスに、SNL仲間のフレッド・アーミセンが就任というスゴいニュースが。ロック界に友達がやたら多い人だし(ビデオ参照)、勿論コント要員としても使えるし最高の人選だなと感心。 ロンリーアイランドがセス・マイヤーズ体制下の「SNL」のキラーコンテンツだったことを考えると、今後の彼らの新曲発表は「Late Night」で行われるのかも。日常的に見れないのが悔しすぎる。


 シャーリー・テンプルが85歳で亡くなった。全盛期の30年代には獅子文六が彼女に着想を得て「悦ちゃん」を書き、70年代になってもタツノコプロが「風船少女テンプルちゃん」を作るなど、日本文化にも巨大な影響を与えた偉人であった。合掌。

風船少女テンプルちゃん OP

テンプルちゃんが楽団の指揮者というより、ハッピーマンデーズのベスに近い存在であることを再確認した。



90年代初頭と思われるスターク社長とガンズのスラッシュの2ショット。社長の顔から「俺めっちゃコカインやってるぜ」感がムンムンしてる。よくこんな状態から更正したよな…… 。


 「ルーツのメンバーと打ち上げしたことなんてない」と「ぼっち」であることを強調するクエストラブ氏だが、すっぴんのカット・デニングスとお茶するほど仲が良いのはどういうことだ?




キャプテンとテニールが今更の離婚。この世には所詮、永遠の愛など存在しないのか……。

Captain & Tennille - Love Will Keep Us Together
 



今週のTOP5


Beyoncé - XO のPV
新作からのシングル。曲はフツーだけど、とにかく監督を務めたテリー・リチャードソンの巧さを思い知った。優秀なカメラマンの条件とは構図や照明のテクニック以前にシチュエーションを考える力なのだということを今さらながら再確認した。



ジュノ・ディアス「こうしてお前は彼女にフラれる」
「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」で脚光を浴びたドミニカ系アメリカ人作家の短編集をようやく読了。こちらは「オスカー・ワオ」の語り部ユニオールが主人公なのだけど、「オスカー・ワオ」のスピン・オフというよりはこちらの方がディアス的には本流の様子。ユニオールの育った環境が著者とほぼイコールなのだ。ニュージャージーのヒスパニック・コミュニティの濃い描写は相変わらず興味深い。


  Haden Triplets『Haden Triplets』

以前からライブでは活躍していたチャーリー・ヘイデンの三つ子の娘(うちペトラとレイチェルは元ザット・ドッグ、タニヤは現ジャック・ブラック夫人)によるユニットが遂にアルバム・デビュー。プロデュース&ギターがライ・クーダーということもあってベリー・アメリカーナな和む内容。しかしハーモニーがひとり多重録音のようにキマっていることには驚く……三つ子だから当然なのだが。

The Haden Triplets Album Preview
 


『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
アレクサンダー・ペインの新作を試写で鑑賞。何とモノクロ! 中西部の限界集落を舞台にした老人ドラマで、ブルース・ダーン畢生の名演技が炸裂する。息子を演じた元『SNL』のウィル・フォーテもいい味出している。それにしても『8月の家族たち』といい、今や老人介護はハリウッドの裏トレンドだ。



ブルックス・ウィーラン「2013」

2013 from brooks wheelan on Vimeo.

今季『SNL』に加わったメンバーの中で最も目立っていないメンバーとして知られるお笑い芸人ブルックス・ウィーラン。でも彼が昨年1年の暮らしを365秒(つまり1日1秒)にまとめたビデオを見ると、相当センスがいい奴であることが分る。スケボーやトレッキングが好きなお笑い芸人って何だか新しい!そんな彼に日の目が当たることを祈りたい。

今週のTOP5

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のカット・デニングス

あの映画を観て、ナタポの同僚ダーシー役のカット・デニングスのキャラが前作と比べて微妙に変わってねえかと思った人は多いはず。リケジョの設定はどっかに行ってしまい、雑用のため研究室に臨時に雇われたバイトのような責任感の無さ。深刻な話の間ボケっぱなし!でもそれは前作との間に主演ドラマ『NYボンビー・ガール』がヒットしたから。あそこでのキャラがフィードバックされているのだ。その一方で、ウディ・アレンの性的虐待問題について、この件を曖昧にしていたハリウッド内にいながら自分の意見を毅然とツイート。

単なるおちゃらけ女子ではないのである。


「史上最強の台北カオスガイド101」 
台北の夜の奥底にダイブし続ける男、丸屋九兵衛渾身の著。台北には行ったことないんだけど、実際にこの本以上に面白い場所なのか行く前から心配になってくる。それほどファンキーな本。


グラミー賞授賞式におけるピンク姐さん
ここ数年の曲芸のハイライト集みたいなパフォーマンス。姐さんがこれを始める歳があと5年早かったら、オリンピックの何かの競技で金メダルを獲れていたはず。




 iPodシャッフル

6年間使ってきたiPod nanoが動かなくなってしまったので購入。主にジム用に使用予定。


 フィリップ・シーモア・ホフマン(1967〜2014) 
これからも無数にあったかもしれない名演を想像するとやりきれない気持ちになるけど、『ブギーナイツ』と『ビッグ・リボウスキ』で存在を知ってから、大俳優に駆け上がる一部始終をスクリーンで見せてもらったことについて感謝したい。安らかにお眠り下さい。
お気に入りPSH作品の動画を3つほど貼っておきます。

『あの頃ペニー・レインと』のレスター・バングス


『脳内ニューヨーク』予告編
 


『ザ・マスター』での「スローボート・トゥ・チャイナ」歌唱シーン