今週のTOP5


バルテュス展 @東京都美術館 
20世紀最後の巨匠の、日本人女子という”合法ロリ”に辿り着くまでの魂の道程が一挙上陸! その深遠さとブレなさに震撼した。

バルテュス&勝新太郎


何か良く分らないけど気があってるのが愉快。ちなみに展覧会には勝新から贈られた浴衣も展示されていた。


Jimmy Giuffre 3「Trav’lin’ Light」 
「真夏の夜のジャズ」でヘンな音楽を演奏していたという印象がなかった彼らだけど、あらためて聴くとアメリカーナなことに驚いた。「米国旅行」をテーマにした58年録音のこのコンセプト作は、スフィアン・スティーヴンスよりやっていることが50年早い!

Jimmy Giuffre - Pickin''em up and layin''em down



「アンソニー世界を駆ける」 
アンソニー・ボーディンの世界グルメ紀行番組が、ディスカバリー・チャンネル、CNNと流浪の末に何故かCS界の動物王国アニマル・プラネットでオンエア中。まあ、食べ物としての動物を描いているわけだが。ついでに食べ物を通じてその国の文化まで(ギャグ混じりに)紹介してしまう手際の良さは相変わらずのハイ・クオリティ。


南田勝也「オルタネティブロックの社会学」 
90年代以降のロックを総括することは容易いことではないが、それを敢えてやってみたという心意気が頼もしい。

ザ・ルーツ「And Then You Shoot Your Cousin」 
今やザ・ルーツといえば『トゥナイト・ショー』のハウス・バンド、つまり米国の国民的人気バンドなのに、その裏(ていうか、こっちが表なんだが)で尖ったアルバムを出し続けているんだから本当にトンデモない奴らだと思う。本作も、ニナ・シモーン、メアリー・ルー・ウィリアムズ、フランスの批評家/現代音楽作曲家ミシェル・シオンの既存曲も織り交ぜつつ進行するコンセプチャルなアルバム。

The Roots - Understand

「21世紀アメリカの喜劇人」追記<後編>

「21世紀アメリカの喜劇人」第2章と第3章補足の後編(前編はこちら)。

今回は若手中心の編成になって新時代へと突入した今期のSNLメンバーを在籍期間順に紹介するとともに、今期の活躍を勝手に査定してみたい。なおhuluで字幕放送があった前期と違って、字幕無しの絶望的な状況で視聴した感想であることを付け加えておく。


 キーナン・トンプソン

1978年アトランタ生まれ。元々子役でニコロ・オデオンの子ども向けコメディに出演する傍ら、『マイティ・ダックス』シリーズなどに出演。2003年にSNL入り。得意キャラはスティーヴ・ハーヴェイ、チャールズ・バークレイ、リック・ロスなど。 毎回、大オチ担当からモブキャラまでフル稼働している番組の大黒柱。長いキャリアに裏打ちされたパフォーマンスの安定感はピカイチ。在籍期間が10年を超えているので、来期あたりで卒業するんだろうけど、この人がいない状況はまだ考えづらい。

ベスト・パフォーマンス:南アフリカの適当な手話通訳


 ボビー・モイナハン

1977年ニューヨーク生まれ。コネチカット大で演劇を学びアップライト・シチズン・ブリゲイトで活躍。2008年にSNL入りを果たした。得意キャラはうろ覚えでニュースを解説する人(ギャグ構造はナイツのヤホー漫才に似てる)など。キーナンと並び毎回至るところに登場するバイ・プレイヤー。上品なルックスが多い現キャストの中で唯一ホワイト・トラッシュを演じられるという意味でも貴重な存在だ。 

ベスト・パフォーマンス 「Weekend Update」の酔いどれオジさん


今期入った新人にキーナンやボビーのような”ヨゴレ役”が出来る人がいなかったので、二人の負荷はとても高かった。でも頑張ったと思う。 


ナシム・ペトラード

番組史上初(且つ唯一)のイスラム圏出身(1981年イランのテヘラン生まれのLA育ち)。UCLA卒業後、グラウンドリングスでの活動を経て2009年にSNL入り。得意キャラはアリアナ・ハフィントンや子ども全般。大オチを任されることもあり、それなりに活躍していると言えるのだが、在籍期間中ずっと怪物クリステン・ウィグがいたため、ちょっと伸び悩んだ気がする。今期を最後にSNLの元ライター、ジョン・ムレイニーがFOXで立ち上げたコメディ・ドラマ「ムレイニー」にレギュラー出演するためおそらく卒業する予定。 

ベスト・パフォーマンス 「Kimye Talk Show」(カニエ・ウエストとキム・カーダシアンが司会という設定の架空のトークショー番組)のキム・カーダシアン(実際の3倍くらいバカ!)


ヴァネッサ・ベイヤー

1981年オハイオ州生まれのユダヤ系。ペンシルヴァニア大在学卒業後にシカゴに移り、ImprovOlympic、Annoyance Theater、セカンド・シティといった劇団での修行を経て2010年にSNL入り。ヴァネッサもナシム同様、クリステン・ウィグの影に長い間いた人だけど、デキる後輩の追い上げに発奮したのか今期は頑張った。融通の効かないユダヤ系少年ジェイコブ(写真)は名物キャラに。というわけで彼女が一応、現在の女エース。

ベスト・パフォーマンス(セシリー・ストロングとのコンビ芸シリーズ) 一流ブランドのCMを勝手に作って売り込もうと企んでいる元ポルノ女優(すごくバカなので欧州ブランドの名前を発音出来ない)


タラン・キラム

1982年カリフォルニア生まれ。もともと子役で『裸の銃を持つ男 33 1/3』やニコロ・オデオンの子ども向けコメディに出演していた。SNLのライバル番組『MADtv』のレギュラーだったこともある。UCLA中退、グラウンドリングスでの修行を経て2010年にSNL入り。前期までは他のキャストがボケ倒している横で佇んでいるだけの中途ハンパなイケメンでしかなかったけど、今期は出演量が3倍くらいに増え、大オチも結構な割合で担当。”小ぎれいなウィル・フェレル”とでも呼びたいハイ・テンションな芸風で番組を引っ張った。というわけで彼が現在の男エース。ちなみに既婚者で、妻は『ママと恋に落ちるまで』や『アベンジャーズ』で知られる女優コビー・スマルダーズ。お笑いエリート夫婦だ!

ベスト・パフォーマンス 現代のモノ全般を激しく憎む評論家ジェバダイア・アトキンソン(写真)


 ジェイ・ファラオ

1987年ヴァージニア生まれ。15歳でスタンダップを始め2010年にSNL入り。得意キャラはカニエ・ウエスト、シャキール・オニールほか。オバマ大統領に扮して冒頭のスケッチの主役を務めることが多い。今期はライターにマイケル・チェ(後述)が在籍していたこともあって、人種差別ネタのスケッチをやる際にやたらイキイキしていたのが印象的だった。

ベスト・パフォーマンス 『28Reasons』(後述)


セシリー・ストロング

1984年イリノイ生まれ。カリアーツ卒。セカンド・シティやImprovOlympicで活動後、2012年にSNL入り。「パーティーで話しかけられたくない子(写真:解決不能な世界的な問題を、茫洋とした知識を振りかざしながら話しかけてくるウザい女子)」、元ポルノ女優コンビの片割れ(ヴァネッサ・ベイヤーとのコンビ)、エイディー・ブライアントとの「ガールフレンド・トークショー」(2人の女子高生がゲストの女子を迎えてお気に入りの物について語り合うウェブ番組という設定のスケッチ。エイディーがハブられるのがお約束。)などヒット作を多く生み、今期から「Weekend Update」のキャスターも務めるようになった。オチ担当が減ってしまったことが惜しまれるが出番は相変わらず多い。

ベスト・パフォーマンス ゲストのジミー・ファロンとのデュエットによる「外は寒いよ」(ジミーが帰ろうとするセシリーを引き止めセックスするが、今度はそばを離れようとするジミーにセシリーが「いつ私の親に会う?」とか語りかける……というミュージカル・スケッチ)


エイディー・ブライアント

1987年アリゾナ生まれ。シカゴのコロンビア・カレッジに進学し、ImprovOlympic、Annoyance Theater、セカンド・シティを経て2012年にSNL入り。前期は奥手な女子高生に扮した「ガールフレンド・トークショー」しか見せ場が無かったけど、今期はネタ作りに関与した「(Do It On My) Twin Bed」(後述)などヒット作を生み、存在感を大幅アップ。モノマネではアデル役が鉄板。

ベスト・パフォーマンス   ケイト・マキノンとの「Dyke and Fats(写真:文字通りタチとデブの女刑事を主人公にした刑事ドラマの偽予告編)」


ケイト・マキノン

現在のSNL女性キャストで一番才能があるのは彼女だと思う。1984年ニューヨーク生まれのコロンビア大学卒。レズビアンであることを公言している彼女は、アップライト・シチズン・ブリゲイトでの活動をしながら、2007年にケーブル局Logo製作の同性愛ネタ専門のコメディ・ショー「Big Gay Sketch Show」の放映開始とともにレギュラーに。「ヴァギナを熱望するゲイの少年」といったキャラでカルト人気を博した。2012年にSNL入り。エレン・デジェネレスやジョディ・フォスターといったいかにもなモノマネのほか、お婆さん役やジャスティン・ビーバー、ドイツのメルケル首相を怪演して番組を盛り上げた。

ベスト・パフォーマンス   ロシアの田舎の主婦(写真:悲惨な境遇にやたらと泣く)


セシリー、エイディー、ケイトはそれぞれまだ2年目なのに、ひとりひとりがエースを張れる才能の持ち主で、これほど女性キャストが充実していた時代は過去にもなかったのではと思うほど。女子キャストに関してSNLが心配する必要はしばらく無いはずだ。


「(Do It On My) Twin Bed」


クリスマス回で、女性キャスト全員とゲストのジミー・ファロンが披露したオリジナル曲。要するにクリスマスの夜に実家のベッドで彼氏とセックスする歌(米国ではボーイフレンドを実家のクリスマスに招く習慣がある)。現在の女子キャストの勢いを示したネタである。


一方、2013年秋に大量補強された男性キャストは課題を残すことになった。

マイク・オブライエン

現キャスト最年長の1976年生まれ。ミシガン大を経てシカゴのセカンド・シティに入団。2009年にライターとしてSNLに採用され、2013年からパフォーマーに転じた。知的でブラックな芸風で主にデジタル・ショート(ビデオ・ネタ)で個性を発揮。憑依キャラもいけそうなので来期は生コントでの活躍を期待したいのだがクビ説も……。ちなみにセシリー・ストロングと付き合っており、劇中でカップルを演じているのを見ると他人事ながら少し恥ずかしい。

ベスト・パフォーマンス   虫にインタビューする人


ジョン・ミルハイザー

やはり2013年にSNL入りした男。1981年ニュージャージー生まれ。ホフストラ大卒。ブルックリンを拠点とするお笑いユニット”シリアス・ランチ”で注目されたそうなのだが、今期はモブキャラばかりでオチ担当は一回も無し。次シーズンに出れるか心配である(SNLは新加入させたレギュラーのクビを1年で斬ることもしょっちゅうなのだ)。

ベスト・パフォーマンス なし


ベック・ベネット

やはり2013年加入組。1984年イリノイ州出身。進学したUSCでジェイソン・ライトマンも在籍していたお笑い研究会Commedus Interruptusに入団。ここで出会ったカイル・ムーニー、ニック・ラザフォードと卒業後にお笑いユニット、Good Neighborを結成。AT&TのCM出演も評判を呼び、SNL入りした。最初はカイルとのコンビ芸によるデジタル・ショートでしか露出がなかったが、後半からは生コントでも出番が増えてきた。芸風的にはジェイソン・セダイキスの後釜と言えるかも。

ベスト・パフォーマンス 赤ちゃんボス(写真、世界的企業のCEOだが身体は赤ちゃんのままの男)


カイル・ムーニー

ベネットの相方。1984年カリフォルニア生まれ。”華のない又吉”とでも呼びたいローテンションなキャラで異彩を放つ男。デジタル・ショートは出来不出来のムラが結構あったんだけど、イイ感じでハマったのも幾つかあった。来期の更なる精進を期待。

ベスト・パフォーマンス 「Chris For President」(生徒会長選挙に出馬したスラッカー高校生が作った選挙運動用ビデオという設定のスケッチ。やる気ゼロの顔で「校内でヒップホップを聴くのは禁止。でもロックはオッケー。」とか「他校に通学しているガールフレンドと一緒にいたいので学区を変更する」など実現不可能な公約をボソボソ語る。その合間には何故か自動車事故や逮捕シーンが挟みこまれる)


ブルックス・ウィーラン

2013年加入組。1986年アイオワ生まれ。アイオワ大卒業後にLAに向い、Upright Citizens Brigade Theatreで学ぶ傍らスタンダップ・コメディアンとして活動していた。トレッキングやスケートボード、そして中古レコードを愛する今どきのサブカル芸人なんだけど、今期は「Weekend Update」で何度かネタを披露しただけに留まったのが残念。ジョン・ミルハイザーとともに来期残留が怪しい人だが、もうちょい持ち味を出せるはず。

ベスト・パフォーマンス なし


ノエル・ウェルズ

1986年テキサス生まれ。ウェス・アンダーソンやオーウェン・ウィルソンが通っていたテキサス大オースティン校卒。その後LAのUpright Citizens Brigade Theatreでの活動を経て2013年にSNL入り。これまでにないタイプのサブカル系コメディエンヌなのだが、セシリー、エイディー、ケイトの三人の押しの強さに負けてあまり目立てず。使い方によってはバケると思うのでクビにならずに来期も出演してほしいものだ。

ベスト・パフォーマンス 『Girls』のパロディースケッチでのレナ・ダナム


参考:ノエル・ウェルズ鉄板のズーイー・デシャネルのモノマネ




ザシア・ザメイタ

2013年の”ケリー・ワシントン事件”(黒人女優のケリーがホストを務めた回に目新しいスケッチが量産されたことで改めて黒人女性キャストの必要性が語られるようになった)を機に急遽行われた追加オーディションで選ばれたラッキー・ガール。1986年インディアナ生まれ。ヴァージニア大学卒業後にニューヨークのUpright Citizens Brigade Theatreで活動。ミシェル・オバマやソランジュのモノマネをはじめ、音楽ネタでの歌唱要員としても活躍するなど既に番組に欠かせない戦力に。ジェイ・ファラオとのコンビ芸で来期も騒がせてくれそうだ。

ベスト・パフォーマンス 『28Reasons』(後述)


コリン・ジョスト

1982年ニューヨーク生まれ。名門ハーヴァード大の伝統あるお笑いサークル、ハーヴァード・ランプーンの部長を務め、2005年の卒業とともにSNLのライターに採用された生え抜き組。2012年にセス・マイヤーズとの連名でヘッドライターとなり、マイヤーズの卒業によって番組の舵取りを任されることになった。オフの日にスタンダップ・コメディアンとして精力的に活動していたことが認められて、2014年から「Weekend Update」のキャスター役でパフォーマーも兼ねることに。爽やかなルックスで早くも女子の高い支持を受けている彼だが、私生活ではやはりハーヴァード卒の女優ラシダ・ジョーンズと付き合っている。

ベスト・パフォーマンス 「Weekend Update」登場第一回(Twitter上での女子視聴者の反応がスゴかったので)

おまけ
マイケル・チェ

今期のSNLの台風の目となったライター。1983年ニューヨーク生まれ。ラガーディア高校卒業後、スタンダップ・コメディアンとして名を挙げ、今期のライターチームに迎えられた。SNLでは主にジェイ・ファラオ絡みのネタ作りに関与し、強烈な人種差別ネタを量産。批判する一般人とTwitterで論戦したりして話題を呼んだ。ただし『デイリー・ショー』にレギュラー出演が決まったため、SNLは今期のみで卒業。パフォーマーとして相当優れているそうなので、将来的にはレギュラーより出世するかも。というわけで彼の名前は覚えておいた方がいい。

ベスト・ネタ 『28 Reasons』



黒人キャスト「黒人を抱きしめなければいけない理由が28ある。1番目は我々にはその機会が必要だということ。で、2から28番目は奴隷制!」
白人キャスト「……」
黒人キャスト「それに対する返答は?!」
白人キャスト「ごめんなさい」
黒人キャスト「奴隷制!」
白人キャスト「ごめんなさい」
黒人キャスト「奴隷制!」
白人キャスト「ごめんなさい」

今週のTOP5


「下北沢ものがたり」
先日、下北沢B&Bで行われた南田勝也さんと大和田俊之さんの対談イベントで90年代以降のロックにまつわる話を聞いた帰りに読み始める。で、思ったんだけど、やっぱり下北沢とロックって親和性が高い。下北沢もロックも「俺にとっては○○年代で終ってる」とか「昔と違って今は商業化が激しい」とか昔から言われ続けながら、若いファンを獲得し続けているからだ。町田育ちなので個人的にも下北沢には色んな想い出がある……と思ったら編集やライターの方も町田育ちなことに気がついた。レペゼン小田急!


『ノア 約束の舟』
試写で鑑賞。辛気臭い話と思いきや、監督のダーレン・アロノフスキーは『レクイエム・フォー・ドリーム』的な「爆発、蛇、リンゴ」の高速カットを繰り返すわ、主演のラッセル・クロウは『レ・ミゼラブル』同様の微妙な歌を歌うわ、息子役のローガン・ラーマンは『ウォールフラワー』と同じ非モテ童貞の役だわと、各々が得意技を繰り出す好作品だった。

『ノア 約束の舟』予告編



マイケル・ジャクソン『XSCAPE』
 拾遺集第二弾。通常版はもっと安いんだけど、ここはオリジナル音源が入っているデラックス版を買うべき。録音当時マイケルが何を意図していたかが分るし、それを若いファンに届けるべく”コンテンポライズ(現代化)”したティンバランドを筆頭とするプロデューサーたちの丁寧な仕事ぶりが分るから。前作と比べると出来が段違いに良くて監修したLAリードの偉大さを思い知った。

Michael Jackson & Justin Timberlake - Love Never Felt So Good

「マイケルさん、あなたの遺志は私がしっかり受け継いでいきます」とジャスティンが誓う姿を見せられるビデオ。だがそれをやって全然イヤミじゃないのが今のジャスティンなのだ。

Johnny Mathis - Love Never Felt So Good

オリジナル版。


『とらわれて夏』
ジェイソン・ライトマン初の非コメディ作品。過去の傑作群には及ばないけど、このやるせないエロス描写(といっても決定的なシーンは無いっていうのがイイ)は間違いなく新境地。警官役で登場、大真面目に演技するジェームズ・ヴァン・ダー・ビークには『23号室の小悪魔』を思い出して、ちょっと笑ってしまったけど。



ラコステのポロシャツ


 
ド真っ青なやつをゲット。直営店では現在フランス製のものも売っているんだけど、話を聞いたら日本製は米国製と違って本国のフォルムに忠実で、おまけに襟がよれないようにナイロン糸入れているのだそう。というわけで(安いし)日本製にした。これから夏にかけて着倒そうと思う。

今週のTOP5


『アメリカン・ホラー・ストーリー 第3シーズン 魔女団』 
ライアン・マーフィーによるホラードラマ・シリーズ。呪いの館、精神病棟と来て最新シーズンはニューオーリンズを舞台にした魔女っ子モノ!セックスの相手を大量出血で殺すタイッサ・ファーミガ、念動力を持つエマ・ロバーツ、ブードゥーマジックを操るガボちゃんといったキャラの立ったティーン勢に負けじと、魔女の親分ジェシカ・ラング、ブードゥー女王アンジェラ・バセット、人体魔改造を行う鬼畜女キャシー・ベイツら熟年組も暑苦しいほどの大活躍を繰り広げる!




ブレット・イーストン・エリス『帝国のベッドルーム』
『レス・ザン・ゼロ』の主人公たちの25年後を描いた続編なんだけど、作品の構造が田中康夫「33年後のなんとなく、クリスタル」と同じなことに驚く。太平洋を挟んで80年代消費社会を描いた2つの物語のシンクロニシティ! 表題に始まり劇中に登場する曲名を当時の邦題でなく翻訳してしまっていることは賛否が別れそう。訳者は、曲名と物語がリンクしているから敢えてやったと後書きで説明しているけど、88年生まれだからそれが出来たんだと思う。自分は絶対出来ないなあ。

デュラン・デュラン「グラビアの美少女」


断じて「映画の中の女の子たち」ではないと言いたい!


Future「Honest」
”粗雑なTペイン”という印象が強かった人だけど、マイク・ウィル・メイド・イット監修のもとカニエ、ドレイク、ウィズ・カリーファとスターがずらっと並ぶ本作は、現行シーンのショーケースとして楽しめる。実は彼、ダンジョン・ファミリー構成員なのでオーガナイズド・ノイズ製作のアンドレ3000客演曲なんてスペシャルなトラックも!

Future - Move That Dope ft. Pharrell Williams, Pusha T


コワモテ度ゼロのファレルのファッションが印象的。



『ダイバージェント』
試写で鑑賞。SF仕立てだけど、実態は”自分探し”を寓話化した物語。将来に悩むティーンが見ると良いと思う。 主演は『アメスパ2』でMJを演じながら、出演シーン全削除の憂き目にあったシャイリーン・ウッドリー。こっちが大ヒットして続編も決まったため(4部作構想)『アメスパ3』に出る話は無しになったそう。今頃ハリウッドではMJ役の大オーディションが行われているにちがいない。

『ダイバージェント』予告編


ハル・ブラッドバリー「This Is Love」
日本はトンデモないレア盤をCD化する国だけど、これはその極み。ハワイのAORバンド“Krush”のリードシンガーが80年代に発表した唯一のソロアルバムで、当時ハワイのライブ会場で手売り販売されていたというシロモノ。もちろんカラパナ〜マッキー・フェアリーには全然及ばないんだけど、ココナッツの香り漂う甘いソウル感覚にノックダウンだ。このアルバムを聴いて、自分はブルーノ・マーズをハワイアンAORとして聴いていることを再認識した。

「21世紀アメリカの喜劇人」追記<多分前編>

「21世紀アメリカの喜劇人」が刊行されてから1年が経った。その間にテレビ界に大きな人事異動があったので第2章と第3章の追記代わりにメモしておく。

デイヴィッド・レターマン

 「笑っていいとも!」と同じ1982年にスタートした前身番組『レイト・ナイト・ウィズ・デイヴィッド・レターマン』を含めると32年間平日の深夜帯番組の司会を続けてきた生ける伝説が、2014年4月、CBSの夜の帯番組『レイト・ショウ』を来年に降板すると宣言した。全米では早くも”レターマン・ロス”を心配する声が。


スティーヴン・コルベア

『レイト・ショウ』の後任司会に抜擢されたのはこの人。1964年ワシントンD.C.生まれ。ノースウェスタン大学卒業後、ImprovOlympicやセカンド・シティを経て『ザ・デイリー・ショー』でブレイク。2005年からスタートしたコメディ・セントラルの『ザ・コルベア・レポー』でアホな保守派の論客を演じ続けていた。

来年、同時間帯で戦うことになるジミー・ファロンの番組で、ザ・ルーツをバックにレベッカ・ブラック「Friday」を熱唱するスティーヴン・コルベア


ジェイ・レノ

レターマンのライバル、ジェイ・レノの方は、既に2月に1992年から司会を続けてきたNBC『トゥナイト・ショー』を降板。2010年に起きたコナン・オブライエンとの一件(オブライエンにトゥナイトショーを譲って前の時間帯を移ったものの、視聴率が悪かったことから出戻って結果的にオブライエンをNBCから追い出してしまった)があったため、レノの退任を惜しむ声はあまり起きず。レターマンをタモリとするなら、彼はみのもんたという感じか。


ジミー・ファロン

その『トゥナイト・ショー』を継いだのは1998年から2004年まで『サタデー・ナイト・ライブ』(SNL)に出演していたコメディ俳優のジミー・ファロン。2009年から『トゥナイト・ショー』の後ろの時間帯で『レイト・ナイト・ウィズ・ジミー・ファロン』を司会しており、バックバンドのザ・ルーツを含めたキャストやスタッフがそのまま『トゥナイト・ショー』に移ってくる形になった。ともかくファロンは39歳にして国民的番組の司会者になったことになる。

アン・ハザウェイとヒップホップ名曲をブロードウェイ・ミュージカル風に歌うジミー・ファロン


セス・マイヤーズ

ファロン達が去った『レイト・ナイト』の司会を継いだのはSNLを卒業したばかりのイケメン、セス・マイヤーズ。1974年生まれ。イリノイ出身のユダヤ系でノースウェスタン大学卒。 ImprovOlympicやBoom Chicagoを経て2001年にSNL入り、2006年からはヘッドライター(ギャグの総責任者)とパロディ・ニュース・コーナー「ウィークエンド・アップデート」のキャスターも担当していた。彼だけでなくマイヤーズ時代のSNLを支えた人気者が2012年頃から相次いで番組を卒業したため、SNLは大変革を迫られることになった。


アンディ・サムバーグ

マイヤーズ時代のSNLが生んだクリステン・ウィグと並ぶ最大のスター。1978年生まれ。カリフォルニア州バークレー出身のユダヤ系。UCSC〜ニューヨーク大卒。2001年にロンリーアイランドを結成、2005年にSNL入りして2012年に卒業。2013年からFOXで刑事コメディ『Brooklyn Nine-Nine』をスタートして、ゴールデン・グローブ賞でコメディ番組賞とコメディ番組主演男優賞を獲得した。同年にはジョアンナ・ニューサムと結婚!

『Brooklyn Nine-Nine』予告編


ビル・ヘダー

ビデオネタが多かったサムバーグに対し、主に生コントで活躍していたマイヤーズ時代もう一人のエース。1978年生まれのオクラホマ州出身でThe Art Institute of Phoenix〜スコッツデイル・コミュニティ・カレッジ卒。セカンド・シティとiO West(ImprovOlympicの西海岸支部)を経て2005年にSNL入り、2013年に卒業した。卒業後は「これまでニューヨークに単身赴任していたので妻(『私にもできる!イケてる女の10(以上)のこと』の監督マギー・キャリー)としばらくゆっくりしたい。」と言っているが、SNL時代の仲間クリステン・ウィグと主演した『The Skeleton Twins』、ポール・ラッド&エイミー・ポーラー主演作『They Came Together』への助演、そして『くもりときどきミートボール2』ほかの声優仕事と結構忙しい。

Weekend Update: Stefon's Farewell - Saturday Night Live

ヘダーの生んだ最高のキャラ、ニューヨークの怪しいナイトクラブ・シーンの事情通のゲイ「ステフォン」が最後に登場した回。彼への想いに何故か気づくセス・マイヤーズとの愛の行方は?特別出演のアンダーソン・クーパーが最高すぎる!


ジェイソン・サダイキス

やはり2013年にSNLを去ったコメディアン。1975年生まれのヴァージニア生まれのカンザス育ち。シャウニー・ミッション・ウエスト高校卒。シカゴに移りAnnoyance Theatre とImprovOlympicを経て2003年にSNLにライター採用、2005年からパフォーマーになった。卒業が決まった年にいきなり主演作『なんちゃって家族』が大ヒットするなど幸先の良いスタートを切っている。2014年には『モンスター上司』続編とレベッカ・ホールと共演したロマコメ『Tumbledown』が公開予定。ちなみに現在オリヴィア・ワイルドと婚約中。

『なんちゃって家族』予告編


フレッド・アーミセン

2013年にSNLを去った男では最年長の1966年生まれ。ミシシッピー生まれのマンハッタン育ちで、人種不明のルックスの内訳は、ベネズエラ50%、ドイツ25%、日本25%らしい。School of Visual Artsを中退してロック・ドラマーになり、トレンチマウスのドラマーとして90年代前半活動。その傍らでスタンダップ・コメディを始め、2002年にSNL入りして長きにわたり活躍し続けてきた。得意キャラはオバさんキャラ全般。SNL在籍中の2011年から自身の番組『Portlandia』をスタートしたのに加え、2014年からセス・マイヤーズ司会の『レイト・ナイト』のバックバンドのバンマスに就任。トークからバンドのブッキングまで参謀格としてマイヤーズをサポートしている。

Ian Rubbish - It's A Lovely Day

持ちキャラの英国人パンク・パンクロッカー”イアン・ラビッシュ”になりきったまま、スティーブ・ジョーンズを従えて熱唱!


多分後編に続く。

4月の営業報告


先日、町田に行った際に知ったんだけど、1月に閉店した老舗喫茶店「プリンス」が5月に「The Cafe Prince」という名でリニューアル・オープンするらしい。但し経営自体は町田〜相模原を拠点とする居酒屋チェーン「キープウィルグループ」が担当、サイトを見る限りは甲冑やシカの剥製は店内に残りそうもない。残念だ……。
そんな「プリンス」をネタにした掌編「プリンス・アンド・ノイズ」を、枝野幸男氏寄稿で話題の「ウィッチンケア第5号」に書きました。 ちなみに「あたしの少女時代」のスピンオフでもあります。


「アルテス電子版」に大和田俊之さんとの「文化系のためのヒップホップ通信」が掲載。今号は2013年のシーン振り返りの後編。


「ENGLISH JOURNAL 05月号」に「シネ曼荼羅〜ベイビー」第2回が掲載。取り上げた映画は『ワールズ・エンド』。


「キネマ旬報 2014年4月下旬号」ではその『ワールズ・エンド』を監督したエドガー・ライトについて書いています。

Primal Scream - Loaded

冒頭のセリフのサンプリングが作品のテーマを代弁する『ワールズ・エンド』テーマ曲。


ソニーセレクトの連載が更新されています。


「CREA (クレア) 2014年 05月号」に映画コラムが掲載。今回取り上げた女芸人はメリッサ・マッカーシー。リニューアルして以降の「CREA」さんは結構攻めてますが、ぼくも負けじと攻めています。

『泥棒は幸せのはじまり』予告編


「POPEYE (ポパイ) 2014年 05月号」の「本と映画」というコーナーでインタビューを受けました。文字通り本と映画をレコメンドしています。


「ミュージックマガジン 2014年 05月号」ではケリスの新作紹介とバッドバッドノットグッドのレヴューを担当。

Kelis - Jerk Ribs

単なるレトロソウルじゃなくてホーンがフェラ・クティっぽいところがイイ。


「クイック・ジャパン Vol.113」で『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』を紹介しています。


「CDJournal2014年 5月号」の連載「アメリカ学園天国」で『アドミッションー親たちの入学試験ー』を紹介。いずれ日本の大学もこの映画で描かれているような入試システムになる予感……。

「映画秘宝 2014年 06月号」ではいつものサントラコラムに加えインド産学園映画『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!』を紹介。


「別冊映画秘宝アメコミ映画完全ガイドスーパーヴィラン編」で『アメイジング・スパイダーマン2』を紹介。


その「アメイジング・スパイダーマン2 オリジナル・サウンドトラック」の日本盤ライナーを執筆。音楽担当はハンス・ジマーですが、ファレルとジョニー・マーが全面参加していることでも話題です。

Alicia Keys feat. Kendrick Lamar - It's On Again

ファレルはともかく、ハンス・ジマーが演技してるのが超笑える!


Music Unlimitedに「長谷川町蔵のサウンド・トラック野郎 -第5回-」がアップ。 今回はGWなのでロードムービー特集!


シアターカルチャーマガジン「T.」に『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』評を書いています。

以上、よろしくお願いします。

今週のTOP5


「バート・バカラック自伝 - ザ・ルック・オブ・ラヴ」
波瀾に満ちた自らの音楽活動を、マレーネ・ディートリッヒ、アンジー・ディッキンソン、キャロル・ベイヤー・セイガーといった女性たちとの出会いや別れを交えつつ翁が振り返ってみせた自伝本。ディオンヌ・ワーウィックの歌入れには20テイク以上費やす一方で、ヴォーカリストとしては素人のハーブ・アルパートの「ジス・ガイ」は一発オッケーだったとか、「愛のハーモニー」のエルトン・ジョンのパートは当初ルーサー・ヴァンドロスだったとか、今明かされる意外な真実が満載。キャロル・ベイヤー・セイガーはバカラックの前はマイケル・マクドナルドと付き合っていたのか……。

Herb Alpert - This Guy's In Love With You


笑えるプロモビデオ仕立て。

Burt Bachrach feat.Michael Mcdonald - i’ve got my mind made up



79年の『Together?』サントラより。ちなみに翁曰くマイケル・マクドナルドは”史上屈指のソウルフルな歌声を持つ白人”だそうです。


ベン・ワット「Hendra」
このままハウスDJとして生涯を終えるかにみえたベン・ワットが31年ぶりに放ったセカンドソロ作。シンガーソングライターとしてはビックリするほど変わってなくて驚いた。最初はバーナード・バトラーやデイヴ・ギルモアが弾くリードギターが妙に情緒的で曲調に合っていないような気がしたけど、聴き返すうちに気がついた。彼らのギターは”加齢で涙もろくなったオッサン”の”涙”の部分なのだ。


Ben Watt with David Gilmour / 'The Levels' (Live)

ミュージシャンとしては三世代くらい異なるベンとデイヴなのだが、両方ジジイになってしまったので、もはやその差異はゼロに等しいのであった。


駒井家住宅

ゴールデンウィークは京都へ。昭和2年に建てられた京大教授の私邸が特別公開されていたので観に行ってきた。”邸宅”じゃなくて”住宅”なのは4LDKと一般的な広さだから。この規模の住宅でここまで保存が良いのは珍しいのでは?(普通は子どもの代で建て替えられてしまうはず)昭和モダンな生活が想像出来て大満足。


五条モール

渋谷から移転した「Violet And Claire」が一室に入るヒップスター・モール。レンタルフリースペースの8号室をいつか借りて何かやってみたい。


AU DISCO 

こちらは四条通りそばのカフェだけど、肉もワインもデザートも美味しい。元は中古レコード屋だったらしく、それが店名の由来になっているっぽい。「音楽からフードへ」の流れは米国ではある種のムーヴメントになっているけど、日本もそうなんだなあ〜と京都に行って気がついた。